2010年4月14日水曜日

詩と広告

今日は、人を惹き付けるコピーを書くためにはどうすればよいのか
をお話しします。

コピーに関しては、
日々悩んでいる人も多いと思います。
そこで今日は一つのアイデアのお伝えします。

その前に、広告のコピーと他の文章との違いは何か?
考えてみてください。

新聞やニュース、つまりジャーナリズムの世界では
「客観的に事実のみを伝える」ということが
必要不可欠な要素としてあげられます。

小説や脚本を書く人間は、
「人に驚きと感動を与える」文章を書かなければなりません。

ではコピーライターはどのような文章を書かなければならないのでしょうか。

広告を見る人に「商品を買ってくれ!」
と説得するような文章を書けばいいのですか?

それは違います。実は上手な広告というものはお客様を説得しないのです。

広告というものは、日々飛びこんでくる新しいニュースや
映画などに比べてしまえば、どうしても大衆の注目度は低いものです。

それゆえ、広告を書く人間は、たったの数秒の時間で無関心な人間の
好奇心をくすぐり、彼らを振り向かせる、ということを行わなければなりません。

そのためには限られた文字数や時間で、
消費者に「彼らが今までに考えもしなかった新たな視点で物事を
とらえた内容」を提示しなければならないのです。

消費者を説得するのではなく、シンプルでなおかつ見る人を
引き込んでしまう広告をつくるというのが一つの目標です。

そこで私は皆様に「詩人」になってほしいと思うのです。

ジャーナリストはニュースを世界に伝えます。

小説家や脚本家は人々に娯楽を与えます。

そして詩人は人々が世界を見る目を変えてくれるのです。

彼らは私たちが見慣れている世界を、
思いもしなかった言葉で表現し、私たちの心を魅了します。

言い換えれば、「当たり前のことを、当たり前ではない言葉で言い表す」
ということだと思うのです。

日本だったら俳句や短歌のように、短い語句の中で人の心に伝わる文を書く、
という意味で詩人とコピーライターという職業は似ていると思いませんか?

言葉とは世の中で最も強力な道具です。

上手く使えば大衆の心をつかみ、世界を変えることすら可能なのです。

ですから私は皆様に言葉を上手に使って、
お客様に新鮮なひらめきを与えていただきたいと思うのです。

もう一度言いますが、お客様を説得させるのではありません。

お客様自身が「この商品を買いたい!」と思うように
させなければいけないのです。

さあ今日からあなたは自分のことを詩人だと思ってください。

そして毎日少しずつ詩人になったつもりで物事を考える時間をつくっていけば、
やがてあなたも人々の心に訴えかけるコピーを
書くことが自然と可能になるでしょう。

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